■術前

【主訴】
・前歯と下顎奥歯が欠損している
・入れ歯でうまく噛めず、強い違和感がある
「食事をしっかり楽しみたい」というご希望から、違和感を最小限に抑えられるインプラントオーバーデンチャーを検討しました。インプラントオーバーデンチャーは口蓋(上あごの天井部分)を覆わない形状のため、従来の総入れ歯に比べて装着感を軽減できるため、違和感を軽減させることができます。
■術中

上顎:骨の柔らかさを考慮し、先にインプラント体を2本埋入。
.jpg)
下顎:抜歯後に仮義歯を使用し、3週間後にインプラント体を4本埋入。
その後、インプラントと義歯を組み合わせて噛み合わせを調整しました。
■術後の経過


・下顎奥歯の補綴により、義歯が安定。
・上下の咬合バランスを踏まえて義歯を調整し、快適に使用できるようになりました。
術名 | インプラントオーバーデンチャー(上顎)+インプラントブリッジ(下顎) |
---|---|
年齢/性別 | 60代 女性 |
治療内容 | 上顎:インプラント体2本埋入+オーバーデンチャー/下顎:インプラント体4本埋入+ブリッジ |
治療期間 | 約6か月 |
通院回数 | 10回 |
費用 | 上1,320,000円(税込)/下1,760,000円(税込) |
リスク・副作用 |
・症例により治療期間・通院回数は異なります。 ・口腔衛生状態によりインプラント周囲炎が生じる可能性があります。 ・本治療は自費診療です。 |
■インプラントオーバーデンチャーの特徴
インプラントオーバーデンチャーは、インプラントと入れ歯を組み合わせた治療法です。
入れ歯が安定せずに「ガタつく」「外れやすい」と感じている方に特におすすめしています。インプラントオーバーデンチャーには次のような特徴があります。

普通の入れ歯は歯ぐきだけで支えるため、どうしてもずれたり外れたりすることがあります。インプラントオーバーデンチャーは、あごの骨に入れたインプラントを支えにして留め具でカチッと固定するので、食事のときにもしっかり安定します。
特に上あごの総入れ歯は、口の天井(口蓋)を覆うため「しゃべりにくい」「食べ物の味が分かりにくい」と感じる方が多いです。オーバーデンチャーなら、その部分を大きく覆わなくてすむので、違和感を減らせます。
入れ歯はご自身で簡単に取り外しができるので、毎日のお手入れもラクに行えます。清潔に保ちやすく、長く安心して使えます。
噛む力をインプラントと歯ぐきの両方で支えるため、歯ぐきやあごへの負担を減らすことができます。食事を快適に楽しめるだけでなく、お口の健康を長く守りやすいのもメリットです。