症例|インプラント治療

【症例】50代/男性|垂直骨量が少ない大臼歯部のインプラント埋入


■術前

【50代/男性】垂直骨量が少ない大臼歯部のインプラント埋入症例-術前

【主訴】
患者様は、右側奥歯を含む複数の歯を失っており、部分入れ歯を使用されていました。
しかし「食べにくい」「しっかり噛めない」といった不便があり、インプラント治療をご希望されました。

■治療プラン

垂直的な骨の高さが不足していたため、従来の方法では大がかりな骨移植が必要でしたが、今回は骨移植を行わずにインプラント埋入を実施しました。
特に左上の第一大臼歯と第二大臼歯が欠損しており、通常であれば骨量不足のため骨移植が必要となるケースでしたが、2回法によるインプラント手術を選択し、骨移植せずにインプラント埋入を行ったケースです。

・手術から8週間で十分な安定(2次固定)が得られたため、即時に仮歯を装着

■術後の経過

【50代/男性】垂直骨量が少ない大臼歯部のインプラント埋入症例-術後

骨の条件が厳しい部位へのインプラント埋入であったため、通常よりも慎重に経過観察を続けました。
結合の安定を確認しながら、長期的にフォローを行っています。

術名 インプラント治療(上顎大臼歯部)
年齢/性別 50代 男性
治療内容 左上大臼歯部へのインプラント埋入(2回法)+仮歯装着
治療期間 約12か月
通院回数 16回
費用 上下1,760,000円(税込)
リスク・副作用 ・症例により治療期間・通院回数は異なります
・口腔内の衛生状態によりインプラント周囲炎が生じる可能性があります
・本治療は自費診療です

■インプラント埋入 2回法の特徴

インプラント治療には大きく分けて「1回法」と「2回法」があります。
ここでは、当院でよく行っている 2回法 の特徴をわかりやすくご紹介します。

【50代/男性】垂直骨量が少ない大臼歯部のインプラント埋入症例-インプラント埋入2回法の特徴➀
【50代/男性】垂直骨量が少ない大臼歯部のインプラント埋入症例-インプラント埋入2回法の特徴➁
  • 骨としっかり結合する時間を確保
  • 2回法では、まずインプラントの土台(人工の歯の根っこ)をあごの骨の中に埋め込みます。その後、歯ぐきで覆って数か月待ち、骨としっかり結合するのを確認してから人工の歯を取り付けます。
    これにより、インプラントが安定しやすく、長持ちにつながります。

  • 感染リスクを抑えやすい
  • インプラントを埋め込んだ部分を一度歯ぐきで覆うので、手術後の感染リスクを減らしやすい方法です。特に骨の量が少ない方や、治療を確実に進めたい方に向いています。

  • 安心感がある治療方法
  • 1回法に比べて治療のステップは増えますが、その分経過をしっかり確認しながら進められるため、難しいケースでも安心して治療を受けられるのが特徴です。

  • 治療期間はやや長め
  • インプラントが骨と安定するまで時間を置くため、治療期間は1回法より長くなる傾向があります。ただし、結果的にインプラントの成功率を高めやすい方法といえます。


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