親知らずは、一番奥に生えてくるためにトラブルが起こりやすく、抜歯が必要になることも少なくありません。とくに左右どちらにも親知らずが生えている場合、「片側を抜いたら、反対側はいつ抜けるの?」「2本以上抜くならどれくらい間隔を空けたほうがいいの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。さらに、抜歯後の食事や回復にも不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。今回は、親知らずを2本以上抜歯する際の適切なタイミングや回復に向けた注意点について、解説します。
1. 片側の親知らずを抜いたら、反対側はいつ抜くべき?
片側の親知らずを抜いた後、反対側を抜くまでには一定の間隔を空けるのが一般的です。
両側を同時に抜いてしまうと、食事や会話、口腔ケアが難しくなるため、通常は片側ずつ治療を進めることが推奨されます。
①基本的な目安は「1〜2週間以上」
多くの歯科医院では、抜歯後の腫れや痛みが落ち着くのを待ち、最低でも1〜2週間の間隔を空けて反対側を抜くケースが一般的です。 ただし、抜歯後の回復には個人差があり、経過によって時期が前後することもあります。
②腫れや痛みが回復してからが次のタイミング
抜歯後は数日間、腫れや痛みが生じることが多く、回復が遅れた状態で次の抜歯を行うと、体への負担が大きくなる可能性があります。 そのため、症状が落ち着いてから次の抜歯を行うのが望ましいでしょう。
③日常生活に支障が出ないよう計画することが大切
仕事や学校などの予定がある方は、抜歯後の数日間、食事や会話に影響が出る可能性を考慮し、余裕をもってスケジュールを立てるのがおすすめです。
④歯科医師と相談しながら時期を決めるのが安心
腫れや痛みの程度、回復の速さには個人差があるため、自己判断ではなく、歯科医師と相談しながら最適なタイミングを決めることが大切です。
2. 2本以上の親知らずを抜歯する場合の間隔はどれくらい?
上下左右に複数の親知らずが生えている場合、治療計画を慎重に立てることが大切です。
歯を抜く順番や間隔によって、手術後の負担や回復の速さが変わるので、無理のないスケジュールを考えましょう。
①一般的な間隔は「2〜4週間」
複数の親知らずを抜く場合、抜歯後の腫れや痛みが落ち着くまで、通常2〜4週間程度の間隔を空けることが多いです。口腔内の回復状況を見ながら、歯科医師が適切なタイミングを判断します。
②症状が強かった場合は、さらに間隔を空けることも
1本目の抜歯後に強い腫れや痛みが出た場合は、回復を優先し、1か月以上の期間を空けることもあります。炎症や感染が起こった場合は、治療を優先するため、予定より遅らせることもあります。
③同時抜歯と分割抜歯、それぞれのメリットとリスク
2本以上を同時に抜くことで、通院回数を減らせるメリットがありますが、その分、術後の腫れや痛みが強く出る可能性があります。また、口の開けにくさや食事の制限が大きくなることも考慮が必要です。一方、分割抜歯(1本ずつ順番に抜く方法)では、身体への負担を抑えやすくなります。
④分割抜歯の方が術後のケアがしやすい
特に上下左右のどちらかを一度に抜くと、食事や歯磨きが難しくなることがあります。反対側の歯を残しておくことで、片側で咀嚼(そしゃく)やブラッシングができ、清潔な状態を保ちやすくなります。
3. 親知らず抜歯後、いつから噛める?回復までの注意点
親知らずを抜いた後は、食事の内容やタイミングに注意が必要です。無理に硬いものを食べると傷口に負担をかけ、治癒が遅れる可能性があるため、段階的に食事を戻していくことが大切です。ここでは、親知らず抜歯後の食事に関するポイントを解説します。
①抜歯当日は食事を控えめに
麻酔が切れるまでは、口の感覚が鈍いため、誤って唇や頬を噛んでしまうリスクがあります。抜歯当日は、麻酔が切れた後に柔らかく刺激の少ない食事を少量ずつ摂るようにしましょう。
②2〜3日目までは「やわらかい食べ物」が基本
術後の腫れや痛みが強い期間は、おかゆ・スープ・豆腐・ヨーグルトなど、噛まずに飲み込める食事が適しています。硬いものや熱すぎるもの、スパイスの効いた料理は傷口を刺激する可能性があるため、控えめにしましょう。
③4日目以降、腫れが引いてきたら少しずつ通常食へ
回復の程度にもよりますが、4〜5日後には徐々に普通の食事に戻せることが多いです。ただし、抜歯した側ではなく、反対側で噛むよう意識し、傷口をできるだけ避けることが大切です。
④違和感がなくなるまで1週間以上かかることも
目安として1週間ほどで普段の食事に戻れるケースが多いですが、腫れや痛みが長引く場合は、無理せず歯科医師に相談しましょう。 焦らず、自分の回復ペースに合わせることが大切です。
⑤うがいのしすぎや歯ブラシの刺激にも注意
食後のうがいは軽く行い、抜歯部を強く刺激しないように気をつけましょう。歯磨きの際も、傷口の周辺は避け、やさしくブラッシングするのが望ましいです。
4. 横浜市緑区の歯医者 長津田おさまる歯科クリニックの親知らず抜歯治療
横浜市緑区 長津田駅近くの歯医者 長津田おさまる歯科クリニックでは、長年口腔外科治療をしてきた院長が痛み・腫れをできるだけ抑えた親知らず抜歯を行っています。
無理に治療はせず、患者さんに負担がかからない治療を心がけており、患者さんのお口の中だけではなく、表情の変化や体の反応などを確認しながら治療を進めます。
長津田おさまる歯科クリニックが選ばれる理由
①難しい親知らず抜歯の対応も可能
親知らずが顎骨や歯茎の中に埋まっていたり、歯の根っこの形が複雑だったりすると、歯肉を切開したり骨や歯を削ったりする必要があるため、抜歯する難易度が上がります。そのような親知らずでも、当院では対応可能なケースが多いです。
※CT撮影後、医師が判断を行い、患者さんのリスクが高い場合は大学病院を紹介させていただく場合もございます。
②複数本抜歯など抜歯プラン多数
一般の歯科医院では、親知らずの即日抜歯には対応していません。当院でも、基本的には即日抜歯は推奨しておりませんが、患者さんのご要望と口腔内のご状況によっては精密な診査・診断の上で即日抜針の対応が可能なケースもあります。
また、複数本抜歯にも対応しているため、何度も抜歯に来ていただくことなく1回で抜歯を済ませたい方にはおすすめです。
※口腔内の状態次第では、即日抜歯を行えない場合や大学病院を紹介させていただく場合もございます。
③静脈内鎮静麻酔で眠ったような状態で抜歯ができる
抜歯で最も不安に思われる点は痛みだと思います。麻酔時や抜歯時の痛みを抑えるため、静脈内鎮静法での麻酔の対応が可能です。
静脈内鎮静法とは、静脈注射で抗不安薬や静脈麻酔薬などを使用し鎮静状態にするものです。眠ったような状態となり、痛みを抑えた状態で抜歯を行うことができます。
④痛みを抑えるための短い抜歯時間
親知らずの抜歯にかかる時間は身体への負担が少なくなるため短い方が良いです。時間が長くなると治療後の痛みや腫れがひどくなる可能性があります。
まっすぐキレイに生えている親知らずなど、簡単なケースであれば、抜歯だけなら最短1分ほど対応が可能です。
また、横向きに生えて顎骨や歯茎の中に埋まっている難しい親知らずの場合でもほとんどのケースで30分前後で抜歯ができます。
※親知らずの生え方によっては1時間程度かかる可能性もございますが、まずはご相談ください。
5. まとめ
親知らずを2本以上抜歯する場合、反対側を抜くまでには1〜2週間以上の間隔を空けることが多いです。抜歯の負担を軽減するためにも、症状の回復状況を見ながら計画的に進めることが大切です。また、抜歯後の食事や口腔ケアにも注意し、無理のない範囲でケアを行いましょう。治療の進め方について不安がある場合は、歯科医師と相談しながら納得のいく形で進めることが大切です。
長津田駅徒歩1分の歯医者 長津田おさまる歯科クリニックでは、患者さんの状況に応じた治療方法をご提案し、抜歯後の負担軽減に努めています。横浜市緑区、長津田駅周辺で親知らずについて気になることがあれば、長津田おさまる歯科クリニックまでご連絡ください。
監修:長田 裕行
経歴:
昭和大学歯学部卒業
北海道大学予防歯科医局
熊澤歯科クリニック研修
神奈川県内歯科クリニック分院長
長津田おさまる歯科クリニック開業