親知らずの抜歯は、多くの人が行う歯科治療の一つです。しかし、抜歯後にどれくらいの期間痛みが続くのか、また、その痛みはどのようなものか不安になることも多いでしょう。一般的に、抜歯後の痛みは数日から1週間程度で治まります。しかし、ドライソケットと呼ばれる状態や感染症などの合併症が起こった時には、強い痛みが長期間続くことがあります。
今回は、親知らずの抜歯後の痛みの目安、痛みが長引く原因や適切な対処法について詳しく解説します。抜歯後の痛みを和らげるためのケア方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1. 親知らず抜歯後の痛みはどのくらい続く?
親知らずを抜歯した後の痛みには個人差がありますが、一般的には以下のようになります。
①痛みが収まる期間の目安
抜歯後の痛みの経過には、いくつかの段階があります。
・術後1〜2日:痛みが最も強く、ズキズキとした痛みを感じることが多い
・術後3〜5日:痛みは徐々に軽減し、鈍い痛みになっていく
・術後1週間前後:通常であれば、痛みがほぼ消える
・術後2週間以降:完全に痛みが消失する
この期間を過ぎても強い痛みが続く場合、何らかの問題が起きている可能性があります。
②痛みが長引くケース
以下のような場合、通常よりも痛みが長引くことがあります。
・ドライソケット:血のかたまりができず、骨が露出することで強い痛みが持続する
・細菌の感染:抜歯後の傷口に細菌が入り、炎症を起こす
・抜歯時の外科的処置:骨を削る処置を行った場合、治癒に時間がかかる
・噛み合わせの影響:親知らず抜歯後に噛み合わせが変化し、歯や顎に負担がかかる
通常、1週間以上強い痛みが続く場合は、歯科医院に相談することをおすすめします。
2. 痛みが続く原因とは?感染症やドライソケットについて
親知らずの抜歯後に痛みが長引く主な原因として、「ドライソケット」と「細菌感染」があります。
<ドライソケットの場合>
ドライソケットとは、抜歯後の血のかたまり(血餅)が剥がれてしまい、骨が露出してしまう状態です。通常、抜歯後の傷口には血餅ができて、それが傷の保護膜の役割を果たします。しかし、何らかの理由でこの血餅が失われると、骨がむき出しとなり、強い痛みが続きます。
①ドライソケットが起こる原因
・うがいを頻繁にしすぎる
・傷口を触ってしまう
・喫煙により血流の悪化する
・血餅が上手に作られない状態だった
②ドライソケットの症状
・術後3〜5日経っても強い痛みがある
・拍動のようなズキズキとする痛みが長く続く
・傷口の中央に血餅がない
<細菌感染の場合>
抜歯後の傷口に細菌が入り込むと、炎症を起こし、痛みが長引くことがあります。
①感染症の原因
・抜歯後に適切なケアができていない
・口の中が不衛生
・免疫力の低下
②感染症の症状
・持続する強い痛み
・患部の腫れ
・発熱や膿
感染症が疑われる場合は、すぐに歯科医院を受診しましょう。
3. 痛みを軽減するための対処法
痛みを和らげるためには、適切な治療と自分でのセルフケアが重要になります。
抜歯後の痛みを軽減するためには、以下のような方法が有効です。
①歯科医院での治療
・感染が疑われる場合は、抗生物質の処方
・ドライソケットの場合は、必要に応じて傷口の処置
・痛み止めの処方
・傷口の洗浄と消毒
②自宅でのケア
・冷やす:抜歯後24時間以内は患部をタオルに包んだ冷却材で冷やす
・軽いうがい:強いうがいは避けて、軽く口をすすぐ程度に
・刺激の強いものは避ける:固いものや辛い食べ物、アルコールを控える
・禁煙:タバコは血流を悪くするため控える
痛みが長引く場合は、歯科医院に相談しましょう。
4. 横浜市緑区の歯医者 長津田おさまる歯科クリニックの親知らず抜歯治療
横浜市緑区 長津田駅近くの歯医者 長津田おさまる歯科クリニックでは、長年口腔外科治療をしてきた院長が痛み・腫れをできるだけ抑えた親知らず抜歯を行っています。
無理に治療はせず、患者さんに負担がかからない治療を心がけており、患者さんのお口の中だけではなく、表情の変化や体の反応などを確認しながら治療を進めます。
長津田おさまる歯科クリニックが選ばれる理由
①難しい親知らず抜歯の対応も可能
親知らずが顎骨や歯茎の中に埋まっていたり、歯の根っこの形が複雑だったりすると、歯肉を切開したり骨や歯を削ったりする必要があるため、抜歯する難易度が上がります。そのような親知らずでも、当院では対応可能なケースが多いです。
※CT撮影後、医師が判断を行い、患者さんのリスクが高い場合は大学病院を紹介させていただく場合もございます。
②複数本抜歯など抜歯プラン多数
一般の歯科医院では、親知らずの即日抜歯には対応していません。当院でも、基本的には即日抜歯は推奨しておりませんが、患者さんのご要望と口腔内のご状況によっては精密な診査・診断の上で即日抜針の対応が可能なケースもあります。
また、複数本抜歯にも対応しているため、何度も抜歯に来ていただくことなく1回で抜歯を済ませたい方にはおすすめです。
※口腔内の状態次第では、即日抜歯を行えない場合や大学病院を紹介させていただく場合もございます。
③静脈内鎮静麻酔で眠ったような状態で抜歯ができる
抜歯で最も不安に思われる点は痛みだと思います。麻酔時や抜歯時の痛みを抑えるため、静脈内鎮静法での麻酔の対応が可能です。
静脈内鎮静法とは、静脈注射で抗不安薬や静脈麻酔薬などを使用し鎮静状態にするものです。眠ったような状態となり、痛みを抑えた状態で抜歯を行うことができます。
④痛みを抑えるための短い抜歯時間
親知らずの抜歯にかかる時間は身体への負担が少なくなるため短い方が良いです。時間が長くなると治療後の痛みや腫れがひどくなる可能性があります。
まっすぐキレイに生えている親知らずなど、簡単なケースであれば、抜歯だけなら最短1分ほど対応が可能です。
また、横向きに生えて顎骨や歯茎の中に埋まっている難しい親知らずの場合でもほとんどのケースで30分前後で抜歯ができます。
※親知らずの生え方によっては1時間程度かかる可能性もございますが、まずはご相談ください。
親知らずを抜いた後の痛みは通常1週間以内に収まりますが、ドライソケットや細菌感染が原因で長引くことがあります。痛みが続く場合は、早めに歯科医院を受診し、適切な治療を受けることが大切です。また、痛みを和らげるためには、冷やす・うがいのしすぎを避ける・禁煙するなどのセルフケアも重要となります。
横浜市緑区 長津田駅周辺で親知らずの抜歯を検討中の方は、長津田おさまる歯科クリニックまでお問い合わせください。
監修:長田 裕行
経歴:
昭和大学歯学部卒業
北海道大学予防歯科医局
熊澤歯科クリニック研修
神奈川県内歯科クリニック分院長
長津田おさまる歯科クリニック開業